薬剤師の副業は認められているの？
薬剤師として働いている人の中には、「もっと年収を増やしたい」「いろいろな店舗で仕事をしてみたい」「時間があるので何もしないのはもったいない」といった理由でダブルワーク考えている人もいるのではないでしょうか。
薬剤師が副業することは問題ないのか？その点について、よくわからず一歩踏み出せない人もいると思います。
副業が禁止されている薬剤師、副業が可能な薬剤師など薬剤師の副業についてまとめました。
副業が禁止されている薬剤師
①公務員薬剤師
公務員は原則として、国家公務員法・地方公務員法によって兼業を禁止されています。
そのため、国の薬事行政に関わる国家公務員の薬剤師や、薬事衛生・環境衛生を担当する薬剤師、保健所勤務などの地方公務員は「職務専念義務」があり、如何なる副業であっても行うことが禁止されています。
②管理薬剤師
薬局等の管理責任者である管理薬剤師は薬事法により副業（他の職場で薬剤師の資格を使って働くこと）が禁じられています。
薬事法7条3項の条文は以下の通りです。
「薬局の管理者（第一項の規定により薬局を実地に管理する薬局開設者を含む。次条第一項において同じ。）は、その薬局以外の場所で業として薬局の管理その他薬事に関する実務に従事する者であつてはならない。ただし、その薬局の所在地の都道府県知事の許可を受けたときは、この限りでない。」
法律に違反した場合には、職場を解雇されたり、最悪、店舗の営業停止等の厳しい処罰を受けることがあります。
一般薬剤師の副業は？
ドラックストア・調剤薬局・企業などの薬剤師は法律で副業を禁止されているわけではありません。
法律では禁止されていなくても働いている会社が副業を禁止している場合もあるので、必ず就業規則や上司に確認をとりましょう。勤務先の就業規定で兼業が禁止されていなければ（兼業を認めていれば）副業をすることが可能です。
管理薬剤師も薬剤師としてではない形であれば、法律上副業は可能です。
例えば、ウェイトレス・ウェイター、塾講師、レジ打ちなど、薬剤師の免許を必要としない職種であれば、副業することができます。ただし、この場合も薬剤師として勤務する会社で副業が禁止されてないことが前提となります。
薬剤師の副業がばれたらどうなるの？
公務員薬剤師や管理薬剤師の副業は、薬事法や公務員法違反となるため、副業が露見した場合は懲戒処分、場合によっては懲戒解雇をなる可能性が大きいと考えられます。
バレたときのリスクを考えると公務員薬剤師や管理薬剤師が副業を行うことはやめておくのが賢明だと思います。
その他のドラッグストアや薬局、企業などの薬剤師の場合はどうなるでしょうか。
勤務先の就業規則で兼業が禁止されておらず、上司の理解が得られている場合は全く問題ありません。
就業規則で副業が禁止されていた場合に、副業していることがばれてしまった際にどうのような処分になるかは会社によってさまざまです。
なぜなら兼業禁止は、民間企業の場合は法律ではなく企業が独自の判断で定めているものであるためです。
本来であれば、従業員には職業選択の自由が認められていますし、本来勤務終了後の時間は従業員は自由に利用できるものであり、正社員とはいえ使用者が介入できるものではありません。
しかし、企業が兼業禁止規定を設ける理由としては、他社で働く事によって疲労が蓄積し労務提供の質の低下が懸念され、兼業内容によっては企業秘密の漏洩などにつながる恐れがある事など、自社の不利益防止のためと言われています。
そのような曖昧な規則であるため、会社の許可が下りていない副業を行っていた場合の罰則も、会社によって対処が異なるのが現状です。
薬剤師の副業としてはどのようなものがあるの？
薬剤師ができる副業としてはどのようなものがあるのでしょうか。
ドラッグストア
薬剤師の勤務時間は日中の場合がほとんどですが、24時間営業のドラッグストア等では夜勤の薬剤師が必要とされています。
また、求人の大多数がシフト制のため、好きな時に短時間働くなど、時間の融通がきくのも魅力です。
調剤薬局
調剤薬局は人手が足りない店舗がまだまだたくさんあるため、忙しい曜日や時間帯だけ派遣薬剤師を受け入れている店舗もあります。
主婦のパート薬剤師が多い店舗などでは土日は人手不足になるため、そういった店舗では土日のみの派遣薬剤師として働くことも可能です。
在宅ワーク
在宅でできる仕事であれば、休みの日や夜など自分の時間が空いているときに自分のペースで仕事をすることができるため、自分のライフスタイルに合わせて働きやすいというメリットがあります。
職種としては在宅のメディカルライターや医療翻訳などがです。
メディカルライターは医学専門分野の執筆作業です。文章を書く仕事に興味がある人にはおすすめの仕事と言えます。
医療翻訳もメディカルライターと同じく在宅で書くことが仕事ですが、医療翻訳の場合は書海外論文や医学書、薬事申請等を翻訳する仕事です。
薬剤師の副業を探すにはどうしたらいいの？
あくまでも本業をおろそかにしてはいけないので、副業の方はパートやアルバイトなどになるのがほとんどです。
本業が土日祝日休みで日勤の場合、業務終了後のナイトワーク求人やダブルワークOK、土日祝日勤務の求人情報を探します。
このように勤務先に求める条件が多い場合、自分一人で条件に合う求人を見つけるのは大変なため転職サイトのコンサルタントに相談して探すのがおすすめです。
薬剤師が不足している薬局やドラッグストアはまだまだ多く、単発やスポットでもいいので勤務してくれる薬剤師を探している店舗もたくさんあります。しかし、そういった細かい条件は求人票やネット情報では公開されていません。基本的に転職サイトのコンサルタントが求人先からのヒアリングで把握しているため、個人的に見つけるのは至難の業です。
転職サイトの「ファルマスタッフ
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コンサルタントに相談すれば、副業に向いた求人案件を紹介してくれることも少なくありませんので、まずは気軽に相談してみてください。いろいろな情報を教えてもらえるはずです。